緑茶には様々な種類がありますが、栽培する方法の違いや、製造工程の違いで風味の異なった緑茶が誕生します。ここでは煎茶、玉露をはじめ代表的な宇治茶をご紹介します。
玉露は直射日光を遮った畑(覆下茶園)で育てられます。新芽が出ると間もなく葦簀(よしず/葦を編んで作るすだれ)などで畑全体を覆い、その上にワラをまきます(最近は樹脂製で覆う場合もあります)。覆うことによって光合成の働きを押さえられるため、葉の中のビタミンばかりでなく根から吸収された養分までも豊富に含んでいます。とくにうまみの素となるアミノ酸の含有量は高く、逆に渋みの素となるタンニンなどが少ないため、まろやかな味わいとなるのです。玉露は覆下茶園で栽培された芽を、覆いをしてから15日以上たち、味と香りが最高になったところを摘んで、煎茶と同じ製法で作り出した高級茶です。
玉露は飲むというより、小量をじっくりと舌で味わうといった方が適切です。とろりとした甘さと香りが広がります。コクのある甘みとうま味、特有の深みのある香りが特徴です。急須、湯呑みともに小ぶりの玉露専用をご利用いただく事をおすすめします。
玉露や抹茶となる葦簀で覆いをした茶園。
その名の通り「お茶の葉の玉の露をそっと味わうもの」。飲む量が極端に少ないのですが、口に入れてみてびっくりします。とろりとした甘さと香りが広がります。玉露はお客様のおもてなしに最適です。また、自分自身のゆとりあるひと時の楽しみにご賞味ください。贈り物としても最適です。また、玉露の中に含まれるカフェインの働きは血液の循環をよくし、眠気をさまして疲労回復に効果を発揮します。